相談員の雑記帳(5)
かれこれ2年半ぶりになります。
思えばあっという間の時間の流れです。
この間にも非常に多くの相談電話をいただき、たくさんの方の相談を受けてまいりました。無事にご入居されてしまいますと、なかなかお会いする事が少なくなりますが、「どうされているかな~」と気になる方はたくさんいらっしゃいます。特に難しい案件や、ご家族と共に苦労した事例は忘れる事ができません。
相談員ブログはHPリニュアル後に再開する予定でしたが、リニュアルが大幅に遅れたり、相談量が増えて多忙になったりして、更には一昨年秋より新人も入社し、いろいろなことがありまして本日久しぶりの再開となりました。私自身も当時新米相談員でしたが、今やこの業界ではベテラン相談員になってしましました。ベテラン相談員は経験上の安心感はありますが、それとは裏腹にマンネリという恐ろしい事態が待ち受けています。
そこで一念発起し一昨年より社会福祉士の勉強を通信教育でスタートしました。途中スクーリングもあり提出課題も多く、200時間弱の現場実習も行なってきました。学校は無事卒業し今年1月末に、その国家試験を受けてきました。結果は3月15日ですがはたしてどうでしょうか・・・
今年還暦なので、その記念お受験と言うわけではありません。この相談員という仕事は特に資格も必要ありませんが、非常に奥が深いものが有ります。ただ仕事を進めていく上で経験上覚えた事や、うろ覚えの知識では十分な説明ができないとわかりました。また電話でご相談を受けたり、面談したときなどもしっくりこないこともあり、どういうふうに短時間で信頼関係を築けるかも感心がありました。
実習は練馬区の社会福祉法人運営の特別養護老人ホーム(特養)で受けたのですが、そこはデイサービス、ショートステイ、特養入居フロア、地域包括支援センターがあり、それぞれ体験・経験・勉強しました。ここでの経験は貴重なものとして残っています。デイサービスでは送迎から始まり、お茶だし、レクリエーションの手伝いや参加、認知症の方との会話等々、お客様としての接し方が必要になります。特養フロアでは食器洗い、テーブルの消毒、レクリエーションの手伝い、食事介助、排泄介助まで実践しました。地域包括では面談補助、ご自宅定期訪問、カンファレンスも経験し理解しました。
お恥ずかしい話ですが、今までは特養と有料老人ホームの違いなど、特に特養部分は一部知ったかぶりして話をしていました。実習以降はきっちりそれぞれの違いやメリットデメリットも話せるようになりました。更に寝たきりで拘縮ある方の体位交換、入浴方法や紙おむつの交換方法も実習し、紙おむつもメーカーごとに特徴があり、漏れないようにする工夫もそれぞれあると知りました。食事介助ではどうすればむせないようにできるか、常に声をかけてスプーンを口に運ぶべきか、それを時間内にすませなければなりません。私の実習期間は全体の極々一部でしたが、これらを知ることによりある程度自信を持って話ができるようになりました。
また受験のもうひとつの目的に、紹介センターのレベルアップもありました。これらの相談員は誰でもなれますので、中にはレベルのかなり低い人たちも存在するのも事実です。また目先の売上や実績に固執して、ニーズにまったく合わない施設をご紹介している例もあります。そのような経験されたご本人やご家族にとっては、紹介センター自体の評価はとても低いものになります。また一部のケアマネージャーや行政などでは、紹介センターは胡散臭いと思われているのもそのせいなのです。今後益々増える高齢者と施設なので、将来社会問題化することもあるかもしれません。紹介センターも玉石混淆であり、今や施設選びよりも紹介センターや相談員を選ぶ時代となったという人もいます。
その間にも毎週毎週どこかで施設はオープンしています。そして毎日毎日施設入居が必要な方がどこかに生まれています。
どの仕事もそうかもしれませんが、この相談員の仕事は終わりはありませんし、すべてが個別且つ新規案件になりますので、それに対応できる知識や経験が必要です。常に頭の中をアップデートし不要な情報を捨てなければ、私のような旧型脳みそは機能しません。私自身の認知症予防にも常に情報アンテナを張り、いろいろなネットワークを活用したいと思っています。
※合格発表まであと17日です・・・